お参りから始まる一日
私、前職は大阪の会社に勤め、2014年に東京に転勤。4年間勤務したのち、退職し、
定年退職した両親の故郷、大分県に引っ越しました。
これまで、デスクワークだった仕事を建築の施工管理(現場監督)に変え、周りから
「チャレンジャーやな」と言われたけれど、やはり楽観的なのか鈍感なのか想像力が
足りないのか、「どうにかなるやろ」と働き始めたのが2018年の年明けから。
関西と関東の職場で働いた私が大分の会社で一番びっくりしたのは、毎月1日と
15日に「神様参り」があること。現場に出る前に現場社員全員でお参りしてから
お神酒(水)の盃を回し、社長の話を聞いてから現場に出陣するというもの。
ここ最近はコロナの影響で盃の回し飲みは廃止となり、社長の話は屋外でソーシャル
ディスタンスを取って行われるようになった。でも、神様参りは廃止にならない。
お参りは、神様に何かを頼むのではなく、成果を報告し、これからの決意を伝えて
見守ってもらうもの、と教えられた。この考え方は好き。
この日もまたお参りする。
『まだ頑張って現場続けてます、竣工までもう一息、頑張ります』
いつも通り参って、近所の健康診断会場に向かった。
2020年9月1日 3回目の健康診断
大分に引っ越してきて3回目の健康診断。
3回とも同じ施設で健康診断を受けたのだけど、働いている職員さんを見て
『絶対、顔とスタイルでスタッフ選んでるよな...』
などと、仮に思ったとしても口には出さない。ただ、恣意的な偏りを感じるのみ。
さて、前回、前々回の健康診断の結果は胃のX線検査で「前庭部 慢性胃炎」、判定は
「1~5段階」の「3. 経過観察および再検査が必要」となっていたものの、それ以外は
至って健康だったので、特に医者にかかったことはなかった。
今回のテーマは「問診の時にあごの下のしこりについて聞いてみる」だ。
それまでは流れ作業で、尿検査→身長→体重→腹囲→血圧→採血→視力→聴力→心電図
→とお決まりのコースを経て胃部X線へ。そのあとが目的の問診。
今思えば、胃部X線の撮影に手間取っていたなぁ、と回想。
胃部X線は甘酸っぱい発泡剤とイチゴヨーグルト味のバリウムを飲んでスタート。
『昔の人は味のない無機質なものをオエッて言いながら飲んでいたんだろうなぁ』
とか考えながら
「右向いて、左向いて、二回転して、逆回り、しっかりつかまってー…」
と、あやつり人形のように、言われるがまま、ゲップを我慢しつつ体を動かした。
と、考え込む検査技師、
「うーん」
「どうしたんですか?」
「…ふくらみが足りないんで、もう一つ発泡剤飲みましょう」
『ちょっと、別にゲップしてないんですけど、ちゃんと我慢してるんですけど!』
などと抵抗できず、言われるがままに発泡剤を飲むあやつり人形。
健康診断での問診
X線検査も終わり、やっと問診にたどり着く。
呼ばれて入った診察室には女医さんとその後ろに控える女性看護師。
まるで肖像画のような配置。。
女医 「特にお変わりありませんか?」
私 「ちょっと首元のリンパの腫れが気になります」
女医 (ちらりと見て)「うーん」
看護師 「ちょっと触ってみましょうか」
女医 (触診する)
私 「...リンパですかね」
女医 「そうですね…」
看護師 「ちょっと、ここでは診断できないですからねー」
私 「感染症とか関係あるんですかね?」
看護師 「まぁ、問診では判断できないですね」
私 「じゃあ、紹介状とか書いてもらえます?」
看護師 「いいですよ、書きますよ、ね」
女医 「そうですね」
看護師 「どこの病院行かれます?近所だったら…」
私 「かかり付けとかないんで、県立病院に行きます」
看護師 「それがいいですよね、先生」
女医 「ですね」
…いた、ここにも、あやつり人形が。それで良いの?
今回かかった費用
35歳以上の生活習慣病予防健診を会社負担で受診、オプションなし 0円