どうして「トレアキシン(ベンダムスチン)」?
分子標的薬は、より効果が見込める、という理由で新薬の「ガザイバ」を選択した。
では、化学療法でトレアキシンを選択したのはなぜ?
そこを書き忘れていたので、ここで説明。
10月2日、主治医のサプリ先生の説明の中で、悪性リンパ腫の中でも代表的な
化学療法にCHOP療法、というものがあること、濾胞性リンパ腫(B細胞由来)の
治療では、これにR(リツキシマブ)を加えた R-CHOP療法が一般的である、
との話があった。
CHOP療法の説明はこちら。
この、複数の薬剤を組み合わせた「CHOP療法」、名前の通り切れ味は抜群だが、
一度使うと、腫瘍が変異(組織学的形質転換)した場合、使えなくなるそうな。
将来、何が起こるかわからないので、伝家の宝刀は置いておくこととし、今回は
トレアキシン(ベンダムスチン)を使うことを勧められた、ということです。
ちなみにこの「トレアキシン」は、ドイツで開発された、毒ガスのマスタードガス
の分子構造をちょいといじくった物質を原料に使っているらしい、、やはり劇薬。
2020年10月8日 トレアキシン、1回目
トレアキシンは、投与まえにカプセルの内服薬と、注射薬を点滴のラインに流し
込んでから始める。ともに吐き気止め。
内服薬は「イメンドカプセル」¥2,580.8
注射薬は「アロキシ」¥14,937
トレアキシンは約1時間の点滴。
いざ、勝負!
と、身構えて臨んだが、、なんともない。
吐き気止めが効いているからか、特に実感のないまま終了。
明日も同じ薬、楽勝じゃん!
と、この時は思った。
おまけ
病室を移った家田さんを2日ぶりに発見。
隣の病室、入り口近くのベッドのカーテンを開け、ちょこんと腰かけていた。
私 「あれ、家田さん!」
家田 「おお、会長さん(←一応、私のHN)」
久々に見た家田さんは少し縮んだように見えた。
見ると、腰から管が出ている。その先には尿バッグ。
どうやら、歩くのもままならない様子。
家田 「個室を勧められたんや、個室やったら家族にも会えるからって。
もう体がもたんかもしれんなぁ」
私 「そんな、弱気にならんでください」
家田 「会長さん、若いからしっかり治すんやで」
私 「はい、一緒にがんばりましょう」
家田 「おう、がんばろうな」
多分、あそこで待っててくれたんやと思う。
トイレに行くときは必ず目に入る場所やから。
看護師さんに聞いても、やっぱり個人情報やからか、詳しいことは教えてくれない。
お風呂に行くとき、横になっているのを見かけて挨拶をしたっきり。
風呂を上がって帰ってきたら、家田さん、もう隣の病室にはいなかった。
翌日、私の向かいに新しいおじさんが入ってきた。