悪性リンパ腫の、身もフタもない話

悪性リンパ腫です。→それ、いくら払ったらいいんですか?

激しい痛み

あこがれ

 今の我が家、借家だけど狭いながらも庭がある。

 

 昔、父が警察官で子供だった私は兵庫県内を何度か引っ越した。

 物心ついて以降、ずっと団地かマンション暮らし。

 一戸建てに住むのが、そして造るのがあこがれだった。

 

 そう思って入学した大学の建築学科、だったはずなのだけど、趣味の世界に
 没頭し、道を外れて二十うん年・・・、その話はまた別の機会に。

 

 で、九州に引っ越してようやく、建築の道に戻ってきた。

 ずいぶん遠回りをしたように見えるけど、私には必要だった道なのだろう。

 

草刈り実験

 さて、話し戻して、今の我が家、狭いながらも庭がある。

 

 どんな庭にしようかな、と思いめぐらした引っ越し当初も今は昔。

 数か月もしたら雑草が生え放題、抜いても抜いても、際限なく生えてくる。

 最初は全て抜いていたけど、数か月もしたらまた元の木阿弥。

 一部、長い草だけ集中的に抜いたところ、地面を覆うような、シロツメクサ
 ような草だけが優位になった部分もできた。

 それはそれで、見た目悪くないし、歩かない部分なので放置している。

 

 先日、満を持して物干し場の草刈り実施。

 長袖長ズボン、首にはタオル、手袋に草刈り鎌を持って、ばっさばっさと
 ストレス発散!

 

 これまで、抜いた草は一か所に積んで、ある程度乾燥したら袋にまとめて
 廃棄していた。。

 しかし、数か月もしたらまた生えてくるのだ、、ただ1か所を除いては。

 

 前々から気付いてはいたのだけど、捨て切れず草が残った場所は、朽ちた草が
 堆積したまま、新たな草が生えていないかった。

 日光が遮断されたからなのだろう、防草シートのようなものだ。

 

 んじゃ、もう捨てるのやめて抜いた草を整然と並べてみるか?

 

 という実験を始めた。

 見た目が悪くなければ、抜いた草を敷いたままにしておこうかな。。

 

激痛

 とか思いながら気分よく草や木の枝を刈っていると、突然右手に激しい痛みが
 襲った。

 

 !?

 鎌で間違えて手を切ってしまったか?

 痛みはさらに増し、指先に到達した。


 鎌を放して右手を見てみると、そこにはトラ模様の小さなあいつが止まっていた。

 かすむ目で正確には捉えられなかったけど、この痛み、あの羽、間違いなく・・・。
 

 右手をぶるぶる振って飛びのくようにその場を後にした。

 家に逃げ帰り、洗面所で手袋を取って痛みの元を確認した。

 右手小指と腕を1か所ずつ、刺されていた。

 

 いろんなことが頭をめぐる。

 小学2~3年の頃、一度ミツバチに刺されたなぁ、今日のあいつはきっとアシナガ・・・、
 アナフィラキシーショックって同じ種類のハチで2回目やったかな?だったら、
 アシナガは初めてやから大丈夫?でもこの震えはなんだ、気分も悪い、いや、それは
 そう思い込んでいるだけ、いやまて、悪性リンパ腫とハチ毒の相性はどうなんだ?
 最近は薬飲むようにしてたけど、飲んでたらましなんかなぁ。

 

 妻が声をかけてくる。

 

妻  「大丈夫?」

会長 「大丈夫じゃない!」

妻  「なんかできることある?」

会長 「なんもない!」

 

 ひたすら痛みに耐えつつ、ネットを調べる。

 『アナフィラキシーショックでは刺された後、30分以内に死に至ることが多い』

 

妻  「患部を冷やしたらいいらしいよ」

会長 「わかった。もし、倒れたら、救急車を頼む」

 

 さらに調べる。

 「抗体薬で治療中の悪性リンパ腫の患者はハチに刺された場合、感染症
  引き起こして死に至る」

 というような記事は出てこない。

 というか、悪性リンパ腫とハチの毒に絡んだ記事は何一つ見当たらない。

 

 セーフ、ということでええんかな?

 

回収

 くっそー、アシナガのやつめ。

 痛みをこらえつつ、放置してきた草刈り鎌を回収しに現場に戻った。

 手には殺虫剤を携えて。

 

 そしたら1匹、現場をぶんぶん飛び回っていた。

 殺虫剤を噴霧したら空高く飛び上がった。

 さらに追い払おうと天に向けていたら、視界の右側の地面からもう一匹。。

 

 ダメだ、今日は殺り合う気力がない。

 鎌を回収して早々に退散した。

 

後日談

 それが、先週末の話。

 今日の今、生きているのでとりあえず問題は無いのだろう。

 刺された二か所はかさぶたになっている。

 悪性リンパ腫で治療中の患者は、ウィルスや細菌への抵抗力が低下しているので
 (土を触る)庭仕事も控えた方がよい、というような話を聞いたことがある。

 サプリ先生は、「神経質にならなくていいですよ」と言ってくれていたけど、
 虫刺されについてはどうなのだろうか、刺されないに越したことはないだろうけど。

 

 そんなある夜中、娘が気分悪い、と寝床から出て行った。

 何やらモソモソしたのち、廊下にビチャッ、と液体を吐き出した。

 

妻  「あー、保育園で腸炎が流行ってるって言ってたわ」

 

 見えない敵との戦いは、まだまだ続く。。

 

 

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